Blockstream GreenはビットコインとLiquidアセットを安全に管理できるウォレットとして広く支持されています。その安全性はビットコインのマルチシグ技術で担保されています。2つある鍵の1つはユーザーのデバイスに保管しPINで保護、もう1つの鍵は弊社がリモートで保管しています。このマルチシグシールドという仕組みのおかげで、もしユーザーのデバイスがハッキングや盗難の被害にあってもウォレットの資産が盗まれる心配はありません。
Blockstream Greenはビットコインのスクリプト機能を使うことで、送金時に2つの鍵での署名を必須としたり、一定期間経過後はユーザーデバイスの鍵による署名だけで送金できるよう設定を自動変更することもできます。つまり、Blockstream Greenのマルチシグシールドは安全性が高いだけでなく、万が一Blockstreamのインフラがオフラインになってもユーザー単独で資産回収が可能です。
しかし、この高度なセキュリティには互換性というトレードオフがともないます。マルチシグシールドはBlockstream Greenにしか対応していないため、Blockstream Greenで作成したウォレットを他のウォレットで復元することができません。
以前からBlockstream Greenで通常のシングルシグウォレットを作成できるようにしてほしいという要望をたくさんいただいていました。本日ついに、Blockstream Greenでシングルウォレットが作成可能となったことをお知らせいたします。
互換性
Blockstream Greenはシングルシグウォレットにも対応したことで、BIP39(ニモニック)に対応し、アドレス導出にBIP44、BIP49、BIP84(native Segwit bech32)を使う他のウォレットアプリで読み込み可能なウォレットが簡単に作成できるようになりました。
他のアプリに容易に移行できるシングルシグウォレットが作成可能になったことで、ウォレットのリカバリーの選択肢が大きく広がりました。Blockstream Greenで生成した鍵さえあれば、一般的なウォレットの共通規格に対応したウォレットで送金することができます。
Blockstream GreenはバックエンドにBlockstream Explorerのインフラを活用することで、ブロックチェーンデータを安定的に参照できます。しかも、トランザクションのログを弊社で収集することはありません。さらに将来的にはBlockstream GreenをElectrum serverを導入したご自身のフルノードに接続できるようになるので、ユーザーのプライバシーと自律性はさらに向上します。
今後も新機能が続々
シングルシグウォレット対応後、今後の更新では以下のような機能を追加する予定です:
- 個人用ノードのElectrum serverへの接続
- Liquidウォレットのシングルシグ対応(今回のシングルシグ対応はビットコインウォレットのみ)
- ハードウェアウォレットBlockstream Jade、Ledger Nano S、Ledger Nano X、Trezor One、およびTrezor Model Tへの対応
- Torのネイティブサポート
Blockstream Greenを使ってみる
Blockstream Greenページからご利用のスマホOSに応じたBlockstream Greenアプリをダウンロードできます。ドロップダウンリストからOSをお選びください。
モバイルアプリをまだお試しでない方は、ぜひApp Store、Google Play、またはF-Droidからダウンロードしてみてください。